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Photo : Ikuya Sasaki
イオル文化交流センター
アイヌ文化の学習や研修、技術の習得を行うことを目的とした事務所。
38.2m*14.6mの平面、2.5寸勾配の切妻屋根を有する平屋の建物である。
大きな切妻屋根の下に3つのゾーンで構成されており、各部に応じた構造形式を採用した。
建物全体を通じて、構造種別は木造在来軸組工法とし、接合部ほぼすべてを一般住宅用の金物を利用し、地元の職人でも十分対応可能な木造建物とし、ローコスト化に配慮した。
【交流室】
14.6mスパンの無柱空間であり、張弦梁を1.82mピッチで設けた。
張弦梁の束材を切妻屋根の合掌点からずらす変形型の張弦梁とし、スパン中央部の視線の抜けや外部空間への連続性を確保した。
また、束材から下弦材を登り梁の角度と合わせ折り上げることにより、線材角度のまとまりを意識した。
下弦材は2-90x120の合わせ材として、見つけ幅を小さくした。
【エントランス・ロビー】
交流室と事務室ゾーンをつなぐ空間で、床から屋根まで一体の気積が大きな空間である。
登り梁を壁に隠れるゾーン境界部に配置し、登り梁と直交方向に120x180を0.91mピッチで並べリズミカルな表現とした。
【事務室ゾーン】
最大スパン5.46m、必要天井高さ2.5m程度のごく一般的な木造建築スケールの空間である。
切妻屋根の頂部で最高高さ5.7mの建物をローコストに成立させるため、3.2m程度の高さに天井受け材を兼ねる中間桁梁を設け、柱の座屈長さを短くし、木造住宅と同等の材(柱120角など)で構成した。
所在地
北海道沙流郡平取町
主要用途
事務所
意匠設計
アトリエブンク
構造設計
山脇克彦建築構造設計 山脇克彦・小谷卓司
施工会社
小林組
規模
地上1階 延床面積 560㎡
構造種別
木造 在来軸組工法+張弦梁架構
竣工
2022年
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